少し不思議な町の日常を覗く『12にんのいちにち』

私はYouTubeで”モーニングルーティーン”や”○○の1日”などの動画を見るのが好きです。

特別な日でも、普段通りの日でも、誰かの日常を見られるのって楽しい。

今回は12人の1日が見られる絵本『12にんのいちにち|あすなろ書房(2014年)』を紹介します。

あらすじ

まずは本の構成から。

町の”朝”から”次の日の朝”までが2時間ごとに見開きで描かれ、上半分は12人がその時間に何をしているか、コマ割りされた中で見ることができます。

下半分は町の様子を俯瞰で見られるようになっていて、12人のうちの誰かが見つかることも。

時間ごとに背景の空の明るさや色が移り変わり、雲が出てくると雨も降ります。

町の1日としては、なんてことのない日(ちょっと事件はありますが)でも、1人1人を見ていくと物語にあふれていることに気が付きます。

個性豊かな12人

最初のページでは、12人の登場人物の紹介がされています。

小学生の男の子ヘモ、ペンキ屋のオーティスさん、看護師のサララさん、テレビ記者のハーピーさん、パン屋のプワットさん、消防士のファイアットさん、猫と二人暮らしのおばあちゃんフリーダさん、小説家のカフカフ、宅配便配達のフォリッシモさん、赤ちゃんのピカールに動物園のライオン・ガウリ、偉大なる音楽家ウォッホリッヒの銅像まで!

それぞれが全く違う1日を送りながら、たまに重なる時間も生まれたり。

最後のページでは町の地図が付いているので、位置関係を考えながら読むのも楽しいですよ。

優しいイラストと、移り変わる空模様

杉田比呂美さんの描くイラストも大きな魅力のひとつです。

無駄のないシンプルな線に透明感のある色彩は、見ていると気持ちがほぐれるよう。

人物のイラストの他に、私は時間と共に移り変わっていく空を眺めるのも大好きです。

1番のお気に入りは「よあけまえ4時」のピンクと紫色に染まる空。

雰囲気の変わる「ゆうがた4時」の雨空と、雨に包まれる町や人々の様子も好きだなあ。

何回開いても飽きない楽しさ

この絵本には文章がほとんどついていません。

何を話しているのか、どんな気持ちでいるのかは読む人が自由に思い描くことが出来ます

そして12人以外にも、町は登場人物であふれています

下半分に描かれた町の様子をよーく眺めていると、

どのページにも登場している人が1人だけいたり・・・

あれれ、お洋服を着たクマの親子が町を歩いていたり・・・

空に飛んでいった風船を、まさかのあの人が箒に付けていたなんて・・・!

開く度に新しい発見があるので飽きることがありませんし探し絵で遊ぶこともできるので、子どもから大人まで楽しめる内容だと思います。

こんな方にオススメです

対象年齢:小学校低学年(あすなろ書房HPより)

  1. ルーティン系の動画がお好きな方
  2. 探しもの絵本がお好きな方
  3. 少し不思議な町で暮らす人々と、空の移り変わる様子をゆっくり眺めたい方
  4. 優しいタッチ・色彩で描かれたイラストが見たい方

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