本を読みたい。ヤマザキマリ著『たちどまって考える』

印象的な言葉に付箋をつけながら読んでいます。『たのしい知識』は読んでいる途中。

前回のブログ「沈んだ気持ちと浮上した気持ち」を経て。

周りのことを見られるようになったとき、まず感じたことは何かを伝えるための言葉が自分の中で減っているなということ。

伝えたいことがあるのに、言葉が出てこなくてもどかしい。人との関わり合いをやめたい、それでいいや、としていた代償が遅れてやって来ました。

なんとかしたいなと思える、前向きな無力感。

この自分の”何にも無さ”を自覚できている状態が、私は好きです。

「高橋源一郎の飛ぶ教室」に好奇心が踊った日

そんな頃に聞いたのが、好きなラジオ番組のひとつ「高橋源一郎の飛ぶ教室」。

ゲストで対話されていたのが、漫画『テルマエロマエ』の作者でもある、ヤマザキマリさんでした。

高橋さんとヤマザキさんの言葉を聞いているうちに、内側から好奇心の芽がむくむくと膨らんでいきます。

聞き終わってすぐに、お二人の直近の著書『たのしい知識』と『たちどまって考える』、その日の番組で紹介されていた『料理大好き小学生がフランスの台所で教わったこと』、その他気になっていた本も数冊まとめて注文。

こんなに強く「本を読みたい」という気持ちになったのも、なんだか久しぶりです。

『たちどまって考える』を読んで

届いた本の中から最初に手にしたのは、ヤマザキマリ著『たちどまって考える|2020年(中央公論新社)』でした。

ヤマザキさんは様々な国での生活を経験されていて、旦那さんはイタリア人。

日本人でありながら日本という国や人々に対して客観的な視点を持ってみえ、今回のコロナ禍を通して見えてきた「世界」と「日本」について、その考えが綴られています。

「いないように生きていきたい」

ヤマザキさんが指摘する日本の幼さや未熟さ。

その数々が、日本人である私にもずいぶん当てはまりました。

なるべく自分の主張を言わずに、誰かから何かを問われたり、追求されたりするのも避け、他者からの承認欲求もなるべく発動せず、静かに生きていきたい。

「いないように生きていきたい」という見出しと上記の文章を読んだとき、自分自身のことを言われているようでどきりとしました。

しかし、個人として思い悩んでいたことも、少し距離をとり「日本人の性質的に抱えやすい悩みのひとつ」として考えることが出来れば、視野が広がります。

この事に限らず、日本における「弱み」のような部分を否定し、代わりに西洋式でこうするのが良いのだ・・・とヤマザキさんは言いません。

安易に良さそうなものを取り入れるのではなく、弱みを受け止めた上で、そんな自分たちに合ったやり方は何だろう・・・ちゃんと自分の頭で考えるべきだと投げかけてくれています。

喧嘩という名のコミュニケーション

作中にあるイタリア人の義父母や、ヤマザキさんご自身も旦那さんとよく喧嘩をするというお話が私はとても好きです。

大抵、私のほうが「これ以上話しても無理だ」と押し黙るわけですが、夫はそれを「言語化への拒絶」と指摘します。

「君はどうしてそんなにすぐに会話を遮断するんだ」というので「会話じゃない、これは喧嘩だ」と答えれば「喧嘩も立派なコミュニケーションであり、お互い思っていることをしっかり相手に伝えない限り何も解決しない」というわけです。

事なかれ主義の私は喧嘩なんて絶対にしたくないと思っていましたが、言葉で伝えなかったにしても、きっと何かしらは相手に伝わっている。

それだけでなく、飲み込んだことで、きっと自分自身も傷つけてしまっている。

相手をもっと知りたいから、自分をもっと知って欲しいから、勇気を出して自分の気持ちを打ち明けたい。相手が大切な人なら尚のこと・・・。

本に力をもらいながら。

ダメダメな自分にぶつかった時、どうしてこんな事も出来ないんだろうと、いつも自分を責めていました。そんな自分の弱さを知られたくなくて、本音を隠して、表面上の付き合いに疲れてしまった。

『たちどまって考える』では、私が今までふわふわと漂わせるまま見ないようにしてきたものが、ちゃんと言葉になって綴られています。

ぼやけていたものが形になり、自覚できたことで、自分の弱さを受け止めることが出来るようになったのかな。最近は自分を責めることをほとんどしなくなりました。

自分を許せるようになると、人対しても自然と優しい気持ちが持てるようになり。勇気を出して自分のダメな所を少しずつ話せるようになってくると、周りの人ともっと話がしたくなり・・・。

やれることから、やれる範囲で。

高橋源一郎さんの『たのしい知識』については、また次回語らせてください。

コメント

  1. ユラ より:

    そうさん、こんばんはー
    ユラです、お久しぶりです ^ ^
    ヤマザキマリさん、書籍は読んだことないけれど、とってもステキな方ですよね。
    けっこう最近、TVの対談番組のようなものに出演されているのを見ました。
    バラエティ系のもので、芸人の大久保さんと一緒に出られていて、イタリアの義父母のパワフルさ、ご主人との喧嘩のことなど話していました。
    そうさんが紹介されてる本の宣伝だったのかも…。
    幼少の頃、札幌のすぐ近くの千歳市に住んでいたことがあるからなのか、テルマエ・ロマエよりず~っと以前、札幌のテレビ局のローカル情報番組に出演されていたんですよー
    しかもタオル巻いて、しっかり湯につかりながらの温泉レポート(笑)
    元気いっぱいでいて賢く、ヤマザキマリさん見てると、こちらまで元気になります。
    高橋源一郎さんの書籍の紹介も楽しみにしていますね ^ ^

    今月初旬、なぜかユーカリ書房のコメント欄へ書き込みができなかったため、ユーカリコーヒーのお問い合わせフォームから、実はメールを送らせていただきました。
    届いたかなぁ…。
    このコメントも書き込めるかどうかわかりませんが、送ってみますね。

    • そう そう より:

      ユラさん~
      お久しぶりです!

      反応が遅れてしまい、すみませんでした。
      お返事のメールをユラさんのアドレス宛に送りましたので
      良ければ読んでやってください。

      ヤマザキマリさん、テレビにも出演されていたのですね!
      動くヤマザキさん・・・拝見してみたいなぁ。
      今回ブログで紹介した書籍の帯に、ヤマザキさんの写真がついまして。
      とってもお綺麗な方だったので切り抜いて手帳に貼りました。
      笑顔が素敵で、パワーがもらえそうだなと・・・笑

      北海道と言えば、私「水曜どうでしょう」が大好きなのですが、ユラさんはいかがでしょう。
      どうでしょうの影響もあって、LINEスタンプでずっとお気に入りなのは、
      北海道テレビのキャラクターonちゃんだったりします^^

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